雲が行くまで待とう


ハイドン晩年の弦楽四重奏。昨夜の「名曲の楽しみ」で聴く。水戸にいたころ、古楽器奏者ではともにトップクラスの寺神戸亮(vn)と鈴木秀美(vc)のいるミト・デラルコの演奏で聴いて以来。

「名曲の楽しみ」は、いま「ハイドン特集」の大詰めで、最近は声楽ばかりだったので、昨夜のアルバンベルグの弦楽の響きはとても新鮮。

吉田秀和さんの解説は、いつも通りの豊富な知識と深い聴き込みに加え、巨匠ハイドンが気鋭ベートーヴェンの独創性を精妙に自分の音楽のバリエーションに取り込んでいる部分を具体的に指摘するなど、益々着眼自在。

その語り口もアルバンベルグの演奏も素晴らしかった。再放送は水曜日。来週はハイドン最後の弦楽四重奏ピアノ三重奏。両方ともとても楽しみ。


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